色鉛筆の描線に定着剤(フィキサチーフなど)を使えるのか
鉛筆に定着剤は使えますが、色鉛筆ではにじんだり変色したりする事例を確認しています。これは、鉛筆と色鉛筆の芯の材料がそれぞれ異なるためです。
芯の主な材料は、鉛筆が粘土と黒鉛、色鉛筆が顔料等の色材・タルク・ロウ・糊などと、大きく異なっています。色鉛筆でにじみや変色が発生する理由は、定着剤の溶剤(石油系溶剤やエチルアルコールなど)にロウや色材の一部が溶けてしまうためで、その程度は、定着剤の種類、色鉛筆の種類、また、同じ種類の色鉛筆でも色によって異なります。
なお、定着剤を必要とするチョークやパステルなどの粉状の絵具に比べると、色鉛筆は材料のロウが描線をある程度定着させる性能を持っていると考えられます。
以上より、定着剤の使用の可否については「お客様のご判断」となります。また、定着剤を使用する際は、試し書きした紙などに少量で試し、にじみや変色の程度を確認してください。
当ページをご覧の方は、次のページもご覧になっています。
- 三菱鉛筆公式SNSアカウント
- X (旧Twitter)
- YouTube