ペンの先から針金が出てきた
- シグノやジェットストリーム等、一部のボールペンには、ペンの先にバネが内蔵されています。このバネは常にボールを押してペンの先端(ペン先)とボールの隙間をふさぎ、インクの漏れ出し・揮発・乾燥を防ぎます。書くときには、ボールが押されてバネが縮み、隙間からインクが流れ出ます。そのため、ボールが外れてしまいますと、この「バネの端」がペン先から現れ「ペンの中に針金が入っていたかのように」見える場合があります。
なお、この状態のペン先を再び書けるようにする方法は、残念ながらございません。
- ペン先は薄い金属のパイプの先に微細なボールが組みつけられた非常にデリケートな構造をしています。ペン先で物を突いたり、ペン先から床に落とすだけでもペン先は簡単に傷つき、写真のようにボールが外れるとインクが漏れ、さらに「バネの端」が現れる場合があります。
- また、あまり寝かせて書くと、ボールを保持する部品が紙面で摩耗し、ペン先が傷ついた時と同様に「バネの端」が現れる場合があります。ボールペンは紙の上でボールが回転することで、ペンのインクが紙へ転写します。そのため、ボールが回転する60°以上の角度で筆記するのが理想的です。
- 多色・多機能ペンのボールペンは、軸の中心から離れた位置に各色の替芯が装着されます。そのため、ペン先を繰り出した際は、各色のペン先が軸の中心に向かって少し「斜め」になります。上の写真では、黄色の線が軸の中心、赤の破線がペン先(筆記面に近い側)の中心を示しています。
これにより、単機能のペンではある程度寝かせても問題なく筆記できる角度でも、多色・多機能ペンでは「筆記面に近い側の替芯だけ」が、さらに寝かせた角度となり、ボールを保持する部品が紙面で摩耗し、ペン先が傷ついた時と同様に「バネの端」が現れる場合があります。
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